目薬の正しいさし方は?
間違ったさし方に要注意

目薬のさし方を間違えると効果が得られなかったり、目に異物や細菌が入る原因になったりします。目薬本来の効果を発揮するには、正しい方法で使用することが大切です。

この記事では、目薬の正しいさし方、簡単にさすコツ等を紹介します。開封した目薬の期限や保管方法、2種類以上の目薬をさすときの間隔なども参考にしてみてください。

01 目薬の正しいさし方は?

目薬の正しいさし方を、5つのステップで解説します。十分な効果を得るためにも、目薬を正しくさし、目の疲れやかすみ(目やにの多いときなど)、目のかわきなどの症状に適切に対処しましょう。

ステップ1. 手をしっかり洗う

目薬をさす前にせっけんで手をしっかり洗いましょう。手に細菌などが付着している不衛生な状態は、目薬の容器や目を汚染する原因になります。

手をしっかり洗う

ステップ2. 片手で目を開く

手を洗い終えたら、目薬をさす姿勢をとります。顔を真上に向け、目薬を持っていない方の手で、下まぶたを軽く引くようにして目を開きましょう。

片手で目を開く

ステップ3. 目薬をさす

目を開いて下まぶたを引いた状態で、指定の分量を目にさします。目薬の容器の先が目やまつ毛に触れないよう注意しましょう。

目薬をさす

ステップ4. あふれた目薬を拭き取る

目薬が目からあふれた場合、清潔なガーゼやティッシュで拭き取ります。目からあふれた目薬が乾くと成分の一部がまつ毛や目の周辺に白く残ることがあります。

あふれた目薬を拭き取る

ステップ5. まぶたを閉じて目薬を目に行きわたらせる

目薬をさしたら目頭を軽く押さえ、まぶたを閉じてしばらくそのままにしておきます。目をパチパチする必要はありません。目頭を軽く押さえると、目薬が鼻やのどに流れ落ちるのを防ぐことができます。

まぶたを閉じて目薬を目に行きわたらせる

02 目薬をうまくさせないときに
試してほしい「げんこつ法」

目薬がうまくさせないときには「げんこつ法」がおすすめです。げんこつに目薬の容器を持つ手をのせることで、距離感がつかみやすくなり目薬をさしやすくなります。

げんこつ法とは、利き手で目薬の容器を持ち、もう片方の手はげんこつを作って目薬をさす方法です。しっかり手を洗ったら、顔を真上に向け、目薬をさす方の下まぶたにげんこつを作った手の人さし指をあて、軽く下に引いてください。げんこつに目薬の容器を持つ手をのせて点眼します。

目薬をうまくさせないときに試してほしい「げんこつ法」

03 よくある間違った目薬のさし方

目薬のさし方を間違えると、目薬本来の効果が得られなかったり、目に異物や細菌が入ったりする恐れもあります。間違った目薬のさし方をしていないか、チェックしてみましょう。

よくある間違った目薬のさし方

容器の先が目に触れている

間違った目薬のさし方として意外とやりがちなのが、容器の先が目に触れた状態でさしてしまうことです。目薬を正確にさすために容器の先を目にあてる方もいますが、このさし方は間違っています。

目やまつ毛に容器の先が触れると、異物や細菌が容器に付着し目薬が汚染される恐れがあるため、容器の先は目やまつ毛に触れないよう注意しましょう。

目薬をさしたあとで目をパチパチする

目薬をさしたあとで目をパチパチさせる方もいますが、この方法も間違っています。目をパチパチしても目薬は早く目にしみ込みません。目をパチパチすると目薬が目から鼻に流れ落ちてしまい、目薬本来の効果が得られない場合があります。

目薬をさしたあとで目をパチパチするのではなく、目を閉じて目頭を軽く押さえ、目薬が目に行きわたるのを待ちましょう。

目からこぼれた目薬を流し込む

さした目薬がまぶたの周りにこぼれ落ちても、目に流し込むのは避けましょう。目の周りには汚れや花粉、細菌が付いている場合があり、決して清潔とはいえません。目からこぼれた場合には、もう一度目薬をさしましょう。

指示された用量以上にさしている

より大きな効果を期待して指示された用量以上に目薬をさす方もいますが、用量はきちんと守りましょう。指定された用量以上にさしても、目からあふれてしまう場合がほとんどです。

目薬は、医師または薬剤師から指示された回数を守って点眼します。薬局やドラッグストアなどで購入した場合は添付文書をよく読んで用法・用量を守って使用しましょう。

04 目薬のさし方に関する
よくある質問

目薬のさし方に関するよくある質問についてご紹介します。

目薬のさし方に関するよくある質問

開封した目薬はいつまで使える?

開封した目薬は、できるだけ早めに使い切りましょう。容器や外箱に記載されている使用期限は、あくまで未開封の状態での期限です。一度使った目薬を再び使用する場合は、にごりや不純物がないことを確かめて使用してください。

コンタクトレンズを装用したまま目薬をさしてもいい?

コンタクトレンズを装用したままさせるかどうかは、目薬によって異なります。OTC医薬品にはコンタクトレンズを装用したまま使える目薬もあります。まずは添付文書を確認しましょう。

装用中の使用が禁止されている目薬は、含まれる成分がコンタクトレンズに悪影響を及ぼす場合があるので、コンタクトレンズを外して使用しましょう。コンタクトレンズを装着したまま目薬をさしたい場合、事前に医師に相談してください。

2種類以上の目薬をさす場合どのくらい間隔を空けたらいい?

2種類以上の目薬をさす場合は、5分程度の間隔を空けましょう。ただし、目薬の成分によって空けるべき間隔に差があるため、必ず添付文書を読んで確認してください。

目薬の正しい保管方法は?

目薬の正しい保管方法は、直射日光が当たらない場所で密栓して保管することです。一般的な目薬であれば冷蔵庫で保管しても問題ありませんが、花粉用目薬などは結晶化の可能性があります。保管方法については、添付文書を確認してください。

冷蔵庫で保管する場合は、凍らないよう注意しましょう。万が一凍ってしまった場合は使用を中止してください。凍結した目薬は解凍しても薬液がにごったり、結晶が析出されたりする場合があります。

寝る前に目薬をさしても大丈夫?

寝る直前に目薬をさすのは避けましょう。寝ているときは起きているときより涙が停滞しやすくなるため、目薬の停滞時間も長くなります。目薬の成分によっては停滞時間が長くなると刺激が強過ぎる場合があるので、寝る直前に目薬をさすのはおすすめできません。遅くとも寝る5分〜10分前までには済ませましょう。

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製品紹介

※ドライアイ(目のかわき)とは
なんらかの原因で目を保護する涙の量が少なくなったり、涙の成分バランスが変化したりすることにより、目が乾燥した状態のこと

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