もしかして病気？
かすみ目（目がかすむ）の
原因とは

※ドライアイ（乾燥性角結膜炎）とは、目の乾き、疲れ、充血、涙目、異物感、痛みなど多岐にわたる症状を呈し、涙が不安定になるものです。

目を覆っている涙は、表面がなめらかでカメラのレンズのような働きをしています。しかし、ドライアイで量が減ったり成分バランスが崩れたりしている時の涙の表面は、なめらかではない状態。そのため、レンズとして正しく機能しなくなり、目がかすんで周りが見えにくくなるのです。

目には、水晶体という組織があり、人が物を見る時には水晶体がカメラのレンズのような役割を果たしています。老眼とは、加齢によって水晶体の組織が硬くなり、ピント調整がうまくできなくなってしまう症状のこと。老眼になるとピントを合わせられる範囲が狭くなり、目がかすみやすくなるのです。

また、スマートフォンなどの見過ぎでピントが合いにくくなることもあります。画面を長く見続けることで目の中の毛様体筋とよばれる筋肉が凝り固まってしまうのが原因で、年齢に関係なく見られる症状で、20代、30代の人でも珍しくありません。スマホ老眼の人は、スマートフォンを長時間見た後に、目がかすんで視界が悪くなることがあります。

日常的にパソコンやスマートフォンなどのディスプレイを使うVDT（Visual Display Terminals）作業をしている人は、目の使い過ぎがかすみ目の原因のひとつと考えられます。

VDT作業でかすみ目になってしまうのは、2つの原因があります。1つ目は画面を見続けていると目の緊張状態がつづくために目の筋肉が凝り固まり、ピント調節がうまくできなくなってしまうこと。2つ目は、VDT作業中は画面に集中するため瞬きが減るためドライアイになりやすく、涙がレンズとして正しく機能しなくなり、目がかすんで見えます。

角膜の傷も、かすみ目の原因のひとつです。角膜は目の表面を覆っている薄い透明の膜で、傷がつくと目の中で光が散乱して映像をうまく再現できなくなることがあります。

角膜は、厚さ0.5mmほどの薄い膜です。角膜は層になっており、一番外側にあるのが角膜上皮とよばれる組織。角膜上皮は涙で覆われていますが、刺激や摩擦などで傷つきやすい特徴があります。

角膜上皮がダメージを受けて損傷すると、細胞が増殖して傷を修復していきます。角膜上皮細胞が再生されるまでにかかる時間は、通常1〜4週間程度。しかし、目を使い過ぎて角膜の損傷が多くなると、角膜上皮の再生が追いつかなくなってしまうこともあるため、パソコンやスマートフォンを長時間使う人やコンタクトレンズを装用している人、ドライアイの人は注意が必要です。

かすみ目は、近視や遠視などの屈折異常や、病気が原因で起こることもあります。かすみ目を引き起こす目の病気には、次のようなものがあります。

では、かすみ目が気になる時はどのように対処したらよいのでしょうか。